2008年10月20日月曜日

秋の健康診断/東京医療センター

仔犬時代から訓練士さんの紹介で通院していた病院が遠いので、老後のことを考えて近場に変える決心をした。
そして、新しい病院で初めての健康診断。

最近、自分が知る限り4頭のバセにファンコニ症候群の疑いがあり、その中にはMOCAの血縁もいるので、それを踏まえた上で各種検査を依頼。
また、ここ数日の散歩でえづくことが多々あり、時には胃液の嘔吐もあるので、そこも診察してもらいました。

幸い、腎疾患やファンコニに詳しい獣医(S医師)が担当してくれることになった。
「ファンコニですね。あ、血縁に出ちゃいました?」から始まり、サイトに書かれていた内容などを次から次へと説明してくれた。
既にアメリカのバセンジークラブのサイトにはきちんと目を通していたのです。
そして、尿検査・血液検査・X線検査・超音波画像診断を30分程度で行ってくれた。

『尿検査』
カテーテル採尿。PH8という数値に私はビックリ。
1年前にPH7.5の最高記録をマークしたが、その後は6に落ち着いていた。
食事も変えていないし、原因不明。
「ただこれは今回に限ったことかもしれないので、食生活に問題はなさそうだし、気にせずいつもの生活パターンを続けて下さい。」とのお言葉。
尿比重の1.022は基準値以下。(基準は1.030)
これは極端に低い場合には腎機能などの疑いも出てくるらしいのですが、今回は焦るような数値ではないので様子見。
他、細かい分析は後日結果を下さるそうです。
ファンコニの場合にはまずは尿中の糖からチェックをする必要があるので、尿検査はマメに行うことを勧められました。
ちなみに、ストルバイトなどの結石は一切確認されず、これも一安心。

『血球検査』
MCV62.8で、基準(66~77)より低め。
ただ、MCHおよびMCHCが正常値であることと、RBC数値が基準であることから、今のところ赤血球自体に問題はないと考えてOK。
PLT40.2で、基準(17.5~40.0)より高め。
これって、あまりに数値が高いと慢性骨髄性白血病の疑いが出てくる項目なので、ちょっとビックリ。
しかし今のMOCAには全くその症状はないので一時的なものかも、と。

『血液生科学検査』
BUNが31.7で、基準(9.2~29.2)より高め。
ただ、腎臓疾患などは確認されなかったので今のところは大丈夫でしょうとの事。

『X線検査』
胃の幽門部あたりにやや小さなもの(モヤモヤとした白い影)が確認された
MOCAはこの4年間一切誤飲をしたことがないので、そのことを踏まえた上で「一昨日夜に食べたアキレスの破片が未消化なのかも。」と私は主張。
ただ、100%アキレスとも言い切れない。
ドッグランで勢いで何かを体内に入れてしまったのかもしれないし。
最近、散歩途中でえづくことがあるのは(そしてたまに胃液を吐く)、この異物が原因?と思えないこともない。
一応吐き気止めの皮下注射を接種してもらい、膜保護と吐気止めの2種類の内服薬を1週間分処方された。
これで状態が変わらなかったり、酷くなるようであれば1週間後に再検査。
写し出されていない物体(布など)が存在している可能性もゼロとは言えないので、という理由から。
肝臓・腎臓含めて、他は一切異常なし。

『超音波画像診断』
体内に排出されずに石がある場合など早期発見が可能。
今回は何も確認されなかったし、他に異常も見当たらなかった。

『獣医師の結論』
尿検査の詳細結果待ちなので100%とは言い切れないが、まず今の段階ではファンコニである可能性はゼロに等しい。
ただ「症候群」というのは特定の病名ではなく、多数の(犬に)同様の症状が確認された場合に「症候群」という言葉を使っていることが多い。
その症状もハッキリとしたものではないわけで・・・
血縁犬に症状が出ているのであれば、4歳という年齢からしても早期発見をする心がけは大切。
尿検査はマメに行い、ちょっとでも疑わしい数値が出た場合にはすぐに他の項目からも検査するべき。 ここでまず重視するのは尿検査の数値なので、血液検査に関しては今まで同様年2回というペースは良いのではないか?

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今後、尿は尿糖検査試験紙などを使って日常マメにチェックをすることにします。
もちろん獣医師に正確な検査をしてもらうことも大切ですが、ちょっとした変化を見過ごさないためにも日々のことから・・・と。
1週間後の尿検査の結果と、嘔吐症状の変化を待ちます。

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アメリカバセンジーのサイトでは「まずは尿検査で糖が確認されなければ、大丈夫。糖が確認されたら、次に血液中の糖の有無。それが正常値もしくは低い程度であればファンコニーの確率が高い」とされていますが、それは日本の病院や獣医師の見解ではないわけで。
今回の獣医師のように海外サイトにまで目を通して、あらゆる方向から疑って検査をしてくれる方であれば良いのですが、そうでない方もまだまだいるのでは?と。
「症候群」である以上、その獣医師の判断によるところも多いわけですよね。
ともあれ、獣医師の説明にはいちいち納得できたし、多数の検査をした上で今後の方針も決めてくれたし、まずは感謝です。